二週間工程表を使っていますか?
工事の工程管理といえば「全体工程表」「月間工程表」「週間工程表」が基本です。ネットワーク工程やバーチャートを活用する現場も増えていますが、一般的に用いられるのは週間工程表でしょう。
しかし私は、10年以上前から「二週間工程表」を作成し、工事を管理しています。
なぜ二週間工程表を使うのか
理由はシンプルです。週間工程表では先の予定が見えにくく、準備不足や対応遅れにつながるからです。
週間工程表は、発注者や施主に提出するための「確実に行う予定」を示すものとして有効です。
一方で二週間工程表は、次週までを見据えてリアルタイムで調整・更新していけるのが強みです。
今週の作業 → 来週の作業へスムーズにつなげる
天候や気温を踏まえ、作業の優先順位を決定
検査や打合せの予定を二週間前から準備
協力会社の都合に合わせ、代替作業を確保
こうした運用により「今週できなかったら来週やる」という曖昧な管理ではなく、「今週はこの作業、来週は次の作業」と明確に進められます。
書類や図面も二週間前に準備する
現場では施工図や書類、手続きに追われるのが常です。だからこそ、これらも二週間前から管理することが重要です。
当日や直前に完成した図面や指示書では対応が遅れます。二週間前に揃っていれば、余裕をもって確認・調整が可能です。
現在はネットワークでのやり取りが主流になり、完成した書類は即時送信できます。だからこそ、できた順に送信するのではなく「先を見据えた余裕ある対応」が求められます。
完成書類は1か月前に準備(可能であれば提出済みが望ましい)
蛇足かもしれませんが、私は完成書類や変更書類を工事契約期日の1~2か月前に提出しています。
「工事現場が1か月後にどうなるか」を事前に決め、その通りに進めるためです。完成写真などの最終まとめを除き、施工中に書類を作成しておくのが理想と考えます。(魔法やトリック・理想論ではなく、現場を把握して工程管理が適切に行われていると難しいことではありません)
建設現場では難しい?
天候や他要因の影響を受ける建設現場では「予定通りに進まないのが当たり前」という声もあります。確かに工場のように同じ製品を繰り返し作る環境とは異なります。
しかし、それを前提に全体工程表や月間工程表は作られているはずです。余裕日数も組み込まれている前提で運用すべきです。
工程に遅れが出た場合 → 全体工程や月間工程でフォローアップ
遅れを前提とする・遅れるかもしれないのではなく、遅れを生じさせない工夫を重視
近年は人手不足、資材不足、異常気象、国際情勢、円安など、多くの要因が建設業を直撃しています。だからこそ、計画段階から現実的な工程を組み、余裕を持った管理が不可欠です。
工程表は「安全と信頼」の基盤:リスクをかかえないために
工事の予定管理が疎かになれば、事故やトラブルのリスクが高まります。
工程表は「提出用の書類」ではなく、工事を安全かつ円滑に進めるための実務ツールです。
工程表ができていない→そもそも予定工程なしで工事を施工しているのはリスクが高い
工程表を作成・提出する余裕がない→会社(事業所・作業所)の施工体制に無理がある(人手不足・費用をかけない・理解がない)
週間工程表で確実な作業を明示し、二週間工程表で余裕を持った運営を行う。
これが無駄を減らし、安全性と信頼性を高める最善の方法といえるでしょう。
2週間工程表は専用のソフトで作成しなくてもOKです
2週間工程表を作って工事を管理したい場合、特別なソフトを購入する必要はありません。
※電子納品ソフトでの書類作成ツールで二週間工程表を作るのは手間やコストの面で無駄になります。
施工計画書や月間工程表を作成している、ExcelやWord,CADなどを使って、これまでの「週間工程表を二週間に対応させるだけ」でOKです。




