5mm丸棒とFDM3Dプリント穴径のクリアランス検証

FDM方式 5mmジョイントのクリアランス検証

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5mm丸棒やパイプ形状の3Dプリント用データを公開しています。
これらは3Dプリントだけでなく、市販のプラスチック棒・木材丸棒・金属シャフトなども組み合わせて使えるよう設計しています。

建設分野で長年3DCADを扱ってきた経験と、家庭用FDM3Dプリンターで多くの部品を作ってきた経験から言えるのは、

「寸法が同じ=ちょうど良い嵌合」ではない

という点です。

家具でも建設部材でも同様ですが、部品同士はわずかな余裕(クリアランス)がなければ組み合わず、逆に余裕が大きすぎるとガタつきます。

そこで今回、5mm丸棒が無理なく収まり、かつガタつかない穴径を検証しました。

検証条件

  • 方式:FDM(熱溶解積層)
  • 材料:PLA
  • 充填率:30%
  • 造形方向:円柱を横倒し配置

※薄肉パーツのためインフィル差による密度差は小さい条件です。

FDM造形では、積層方向と力のかかる方向で強度特性が変わります。
縦に伸びた円柱は軸方向の圧縮に強く、層間方向の横荷重に弱くなります。

そのため今回は実使用に近い条件として横向き造形で評価しています。

なぜクリアランスが必要か

例えば「1mmの突起を1mmの穴」に入れると、ぴったり収まるように見えることがあります。

しかし実際は、

  • 材料がめり込んでいる
  • 表面が削れている
  • 層間が変形している

ケースが多く、無理な力をかけると簡単に破損します。
特に小径PLA部材は脆性が高く、嵌合余裕は必須です。

5mmサイズでも同様で、穴径5.00mmでは入らないことは経験的に分かっていました。

穴の径 補正の結果一覧

↑ 失敗してパーツが割れてしまったものも・・・

設計穴径(mm)フィット感
5.00入らない
5.05ほぼ入らない(無理に入れるとペンチでなければ引き抜けない)
5.10打撃で入るが部材にひびが入る
5.15きつすぎず、緩すぎず
5.20すき間があって緩い、わずかにガタつく
5.25確実に緩い、ガタつきが大きい

つまり、5mm丸棒に対する適正クリアランス:約3%(穴径5.15mm)

注意点(環境依存)

この値は以下条件での結果です。

  • FDM機種差
  • ノズル温度
  • フィラメント乾燥状態
  • 材料ロット
  • 冷却条件

TPUなど弾性材料や高インフィルでは変わりますが、PLA剛体パーツでは

  • 1% → 不足(きつすぎて無理に組み合わせるとパーツが割れる)
  • 5% → 過大(完全に緩い、ガバガバ)

は概ね共通傾向です。

例えば、ゴムキャップのような素材だと
多少きつくても伸縮して収まりもいいですよね。

複数パーツ組み合わせのクリアランス実用の目安

DIY・模型・3Dプリント用途では、

5mm嵌合=約3%クリアランス

を基準に設計すると安全です。

この検証の意義

市販丸棒と3Dプリントジョイントを組み合わせる場合、穴径設計の目安が分かっていると試作回数を減らせます。

特に

  • 家具
  • 模型フレーム
  • 構造試作
  • パイプ接続
  • ロボットフレーム

などで有効です。

まとめ

  • 同寸法では嵌合しない
  • PLA剛体嵌合はクリアランス必須
  • 5mm丸棒は約3%が実用域
  • 本検証では5.15mmが最適

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