

はじめまして。このサイトを運営しているMコンです。
建設業界に携わり、現場管理やIT活用を中心に実績を積んできました。
この記事では、私がこれまでの経験から学んだ知識を元に、具体的な事例と共に解説しています。少しでも皆さまの役に立つ情報を提供できれば幸いです。
建設現場における電源確保に必須の電工ドラム。
これ一つで電力の自在な配分が可能ですが、その安全な使い方を知っていますか?
本記事では、電工ドラムの安全な使い方のテクニックをご紹介します。
作業現場での安全性を高め、スムーズな業務遂行を目指しましょう。

使い込んだ電工ドラム・・・
屋内用と屋外用の違い
電工ドラムには屋内用と屋外用の2つのバリエーションがあります。
屋内用と屋外用の基本構造は同じですが、屋外での使用時には、雨水や外部からの侵入を防ぐために、差し込み口に防雨キャップ(防雨カバー)が装着されています。また、屋外用の電工ドラムを屋内で使用することも可能です。
コンセントの2つの穴と3つの穴の違い
コンセントには、差し込み口の形状に2つの主要なタイプが存在します。
まず、2ピンコンセントは一般的で、我々が日常的に見かけることが多いでしょう。
3ピンコンセントは、電化製品から発せられる電磁波の抑制や漏れた電気を安全に逃がすのに役立ちます。
3ピンコンセントは、主に水気の多い環境で使用される電化製品や機械に用いられます。
例えば、建設現場で使われる電動工具(丸ノコやディスクグラインダーなど)は通常2ピンコンセントですが、水を扱う機器(水中ポンプなど)には3ピンコンセント(三相)が必要です。また、一般家庭の中には食洗器、乾燥機、電子レンジ、エアコン、冷蔵庫なども3ピンコンセントを使用しています。
コンセントが3つの機械を2ピンのコンセントに差し込みたい
差し込みに3ピンが付いている機器を2ピンのコンセントに接続したい場合、3ピンコンセントのプラグ(オス側)の3本目のピンを折りたたむことができるものもあります。
この3ピンプラグを2ピンのコンセント差し込み口に使用するには、3本目のピンをコンセントに押し当てながら内部に折りたたむことができます。
残りの2本のピンをコンセントに挿し込んだ後、アースクリップを端子に接続するか、アース棒を地面に挿してアースクリップと接続します。これにより、3ピンプラグを2ピンのコンセントに安全に接続することができます。
電工ドラムのトラブル

電工ドラム(延長コード)が焦げ臭い・溶けた
建設現場や家庭で、電工ドラム(延長コード)が焦げ臭い、溶けている、または熱を帯びている場合、これは危険信号です。
電工ドラムや延長コードのケーブルは電流が通る際に熱を発生させます。
ケーブルに過度な負荷がかかったり、ケーブルが束ねられたまま使用されたりすると、ケーブル内部の熱が蓄積され、火災や故障のリスクが高まります。
また、コンセントの差し込みが不完全であったり、差し込み口にほこりなどがたまっている場合も、ショートや発火の危険性が高まります。

ケーブルは引き延ばして使用して下さい。
どちらかと言えば細いケーブルはあまりおすすめできません。安いケーブルは熱で溶けることもありますから・・・
電工ドラムの電源ランプがついているのに電源がすぐに落ちる
電工ドラムの電源ランプが点灯しているにもかかわらず、すぐに電源が落ちる場合、電工ドラム自体が漏電している可能性が考えられます。
電源ランプが点灯しているとき、その背後で『温度センサー』の機能が作動していることもあります。
一度電工ドラムの使用を中止し、センサー部分を軽く冷却してみることをお勧めします。
ただし、冷却する際には水を使用しないようにしてください。
電工ドラムを使う際に注意しておきたい3つのポイント
電工ドラムを使う時には水分に注意する
電工ドラムを使用する際、水分に対する警戒が欠かせません。
感電を防ぐために、濡れた状態での操作や手でプラグを差し抜きすることは避けましょう。
屋外での使用時には、防雨型キャップが装着された電工ドラムを利用し、キャップが正しく取り付けられていることを確認しましょう。
これにより、雨水や湿気による事故を防止することができます。
電工ドラムは安定した位置に置く
電工ドラムの安全な使用には、平らで安定した場所に設置することが不可欠です。
工事の際、誤ってケーブルを引っ張ることがあるため、電工ドラムが転倒しないよう細心の注意を払いましょう。
また、脚立の上や作業通路などに電工ドラムを置くことは事故のリスクを高める可能性があるため、安全な置き場所を確保することが重要です。
作業中の安全性を確保するために、適切な位置に電工ドラムを設置しましょう。

屋外に電工ドラムを長期間設置する場合は、杭などに固定して
地面から高い位置にすると、雨水による漏電や転倒を防ぐことができます。
電工ドラムのケーブルは「全部引き出して使う」
建設現場では、電工ドラム本体にケーブルを巻きつけたまま使用するケースが見られます。
これは、現場内のスペースが制約されたり、作業後の片づけが煩雑であるためです。
しかし、電工ドラムを屋内または屋外で使用する際には、正しい使い方として本体からケーブルをすべて引き出して使用することが推奨されています。
ケーブルの過熱や巻きつけによる故障や火災のリスク低減に注意しましょう。
電工ドラムの使用前点検
建設工事では、機械を使用する前に「始業前点検」を行うことが基本です。
毎回点検を行うことは、手間がかかると感じるかもしれませんし、作業を早く始めたい気持ちも理解できます。
しかし、安全な作業を確保するためには、点検が不可欠です。以下の項目を確認し、安全を確保しましょう。
① 電工ドラムの外観に著しい損傷がないか確認
② ケーブルを引き延ばした際に、ケーブルがつぶれたりめくれたりしていないかチェック
③ コンセント差し込み口に汚れが付いていないか、または割れていないか確認
④ 漏電遮断装置が搭載されている場合、正しく動作するか確認

面倒な点検作業だと考えずに、ほんの数分、目視でも構わないのでチェックするようにしてください。
建設工事に使う電工ドラムの相場
安価な細いケーブルを持つ電工ドラムは、建設工事においては望ましくない選択かもしれません。
建設工事では信頼性が求められ、品質の低い電工ドラムは作業に耐えません。
特に一時的な延長コードとして使用する場合には、数メートルの「通称一本線」と呼ばれる太いケーブルが好まれます。
電工ドラムの巻き取り長さは、建設現場の要件に合わせて選びましょう。
また、複数の電工ドラムや延長コードを連結する際には、適切な設置と過負荷を避ける注意が必要です。
場所によって電源が遠い場合や仮設電源が不足する場合には、ポータブル発電機を検討することも一つの選択肢です。

インバーター付き発電機は、長年YAMAHAを使っています。
ノートブックパソコンの電源として使っていたこともあります。
建設現場の環境によって防水・防塵に対応した電工ドラムが必要な場合もありますが
電工ドラムを安全かつ長期にわたり利用したい場合は、品質に投資することをおすすめします。