建設現場では、場所によっては水はけが悪かったり、地盤が柔らかく、そのままでは重機の進入すら困難なケースがあります。特に河川保全・造成初期・仮設ヤードの整備などでは「まず地面を安定させる」ことが最優先になります。
ここで活躍するのが 改良材入りのフレコンバッグ です。
フレコンバッグ内部には、現地の土質に合わせて 石灰やセメント系の改良材を投入できます。現場で発生した土と混合することで、土の強度を確実に高めることができ、仮設構造物の下地や重機走行のための基盤形成に非常に有効です。
- 現場発生土をそのまま改良材と混ぜる
- 必要な強度に応じて添加量を調整する
- 施工後の運搬・ストックもフレコン単位で管理しやすい
土質に応じた改良材 石灰とセメントの使い分け
赤土などの 粘性土系の軟弱地盤には石灰 が有効です。
逆に、腐植質が多い 有機質土系の軟弱地盤にはセメント系 の改良材を添加すると安定しやすい傾向があります。
ただし、必要な添加量は、土の種類や含水比、現地の地盤状況によって大きく変わります。あくまで参考的な方向性として認識し、実際には現場試験や簡易強度確認を行いながら、無駄のない適量を選ぶことが重要です。

「地盤改良ってフレコンバッグを何個用意すればいいの?」
と聞かれることも多いですが、これは一概に言えません。中に入っている石灰・セメント系改良材の種類や性能、規格によって必要量が変わります。さらに土量、現地の土質、深さ、面積など、条件によってもバラつきがあります。
まず相談を受けた時は、使用する改良材の性能資料をメーカー(出荷元)から取り寄せるのが最初のステップです。
そこに「〇m³あたり○kg必要」という必要量が必ず記載されています。
→これが分かると、必要なフレコン数も逆算できます。
このように、フレコンバッグは「保管だけ」の役割に留まりません。現地土の有効活用と地盤改良を同時に行える“現場施工ツール”として機能します。
大掛かりな機械を呼ばずとも、少人数で効率よく改善が行えるケースも多く、初動のスピード確保にも役立ちます。
現場の状況に合わせて、
土 × 改良材 × フレコンバッグ
という組み合わせを活用することで、施工性・安全性・工程効率は大きく変わります。
大型土のう・フレコンバッグ関連の記事
仮締切工、盛土、重機や車両の仮設に!フレコンバッグ(大型土のう)の利用
