(落下事故の体験例と安全な作業手順)
フレコンバッグに砂や土砂を入れるとき、重機で材料を投入する場面は非常に多いです。
しかし、過去に大規模な河川工事で「たまたますくった土砂の中に混入していた大きな石が、投入時に落下し、すぐそばでフレコンバッグの口を拡げていた作業員の近くに落ちて危険な状態になった」という事例もあります。
幸い大事故にはなりませんでしたが、単純に見えるこの作業であっても、フレコンバッグに入れようとした材料の落下で単管で組んだ固定枠が簡単に曲がるほどの衝撃があることを忘れてはいけません。
この経験からもわかるように、フレコンバッグに材料を投入する時は
「重機の作業半径内に作業者が入る作業手順」そのものが危険です。

当時、フレコンバッグに材料を入れる作業時に、そもそも「重機の作業半径内に立ち入っている」のではないかと話題になりました。
材料にもよりますが、数百キロほどの重さの材料を入れているわけですから、作業者の体に落とせば大惨事です。

また、この作業におけるヒヤリハット事例は
当時、国土交通省の河川工事で発生したため、軽微な作業に潜む危険性を本質的に見直すきっかけにつながりました。
フレコンバッグの口元を手で持たないこと(人的固定はNG)
フレコンバッグの口を、作業員2名で手で広げる方法は非常に危険です。
重機のバケットが近くを通り、万が一石や固まり土が落下すると大事故につながります。
口元を開いたまま保持するための装置(治具)を活用
フレコンバッグの口を固定する専用の治具・枠が販売されています。
これを使用することで、作業者が袋の近くに立たなくても口を開けた状態を保持できます。
古くは単管や木材で組んで枠を作ることもありましたが、強度や安全確保の観点からも、既製品の使用をおすすめします。

フレコンバッグの口を開いて固定したら、作業半径内から離れて重機オペレータに合図することをお勧めします。
材料は「落下させる」入れ方ではなく、なるべく低い位置から投入
重機オペレーターは、材料を落下させるのではなく
できるだけ低い位置から、ゆっくり入れる操作が重要です。
砂であっても落下高さ次第では危険です。
まとめ:重機と人を近づけない作業計画が基本
- 作業者が袋に触れて支えない
- 治具で口を開ける
- 材料は落下させて入れない
- 重機と作業者の距離を確保する(基本的な合図や動作確認を忘れずに)
この4点を実践することで、フレコンバッグ制作作業は大幅に安全性を高めることができます。
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