建設工事に関連する情報を発信しているこのサイトでは、これまで同業者の行政処分について取り上げることはありませんでした。
しかし、最近全国の指名停止業者の情報を確認していて、兵庫県内の動きに強い違和感を覚えました。
直近では三田市、芦屋市、丹波市などでの指名停止業者が目立ち、2023~2025年の間に相次いで処分されています。
特定の発注に関わった複数の会社が一斉に処分を受けるというケースまであり、SNSなどでも話題になっています。
行政処分の理由
独占禁止法違反、建設業法違反、工事の履行遅延、贈賄、公職選挙法違反(疑い)など、理由は多岐にわたります。
なかには刑事事件につながる可能性を含むものもあり、軽視できない内容です。
詳細はここでは触れませんが、重要なのは「兵庫県に悪質業者が特に多い」ということではなく、これまで黙認されてきたグレーゾーンに踏み込んだ姿勢だと感じています。
全国的に存在する問題を、兵庫県が先駆けて表面化させたに過ぎないとも言えるでしょう。

行政処分はこれまでもたくさんありましたが
ネットで騒がれることを分かっていながら、一気にメスを入れたことに意図があるでしょう。
なぜ一斉処分なのか
設計や清掃、維持管理などの発注案件の中で、複数社がまとめて処分対象になっている点は注目すべきです。
「履行遅延」一つをとっても、これまでは黙って済まされていたケースが多いはず。
それをあえて一斉に摘発したのは、行政としても大きなメッセージを発していると受け止められます。

履行遅延は、理由なしに工事を進めない場合に調査や行政処分の対象になることです。
20~30年前の「当たり前」は今では通用しない
かつて業界で「当たり前」だったことが、現代の社会では不正・違反とされるのは当然の流れです。
海外からの信頼を維持するためにも、グレーな慣習を続けてはいけません。
SNS時代、国内で隠そうとしても情報は世界に拡散します。
私自身の経験から:目先の札束を得るより信用を失わないことが重要
あえて詳細には触れませんが、私自身も現場で「目先の利益を得るための誘い」を受けたことがあります。
ただ、それに乗れば一時の得はあっても、信用を失うリスクの方が大きいと判断し、拒否しました。
その場限りの利益よりも、長期的な信用こそが建設業にとって最大の資産です。

なんの話かと思ったら、その手の話ですか・・・
塩カル撒いとけ!!
ここまでのまとめ:全国の適正化の流れを止めてはいけない
今回の兵庫県の動きは「厳しすぎる」と感じる人もいるでしょう。
しかし、本質的には 適正化の流れを止めてはいけない という意思表示だと考えています。
これまで業界で見過ごされてきたことにメスが入るのは、業界にとって痛みを伴う改革ですが、長期的には日本全体の信頼回復につながるはずです。
建設業に携わる私たち一人ひとりが、「当たり前だから」「昔からこうだったから」で済ませず、今の社会に合わせた姿勢を持つことが求められていると強く感じます。

本格的な適正化の覚悟が出来たら
この流れを全国に押し進めよう。

ただ、行政側が見誤ってはいけないのは
どの業種・企業も現在の体力・気力はゼロに近いこと。
効率化のためにまとめて管理したいシナリオも
ゼロ+ゼロ=ゼロ、ゼロ-ゼロ=ゼロですから
その辺を見誤ってはいけません。
適正化の流れを徹底的に、その後の狙い
1. 適正化の目的
- 建設業界や関連産業におけるグレーゾーンの排除
- 不正行為、履行遅延、違法投棄などのリスク低減
- 公共事業やインフラ整備の透明性確保
2. 適正化の実施手順(流れ)
- 現状の把握
- 過去の工事、発注、行政処分履歴などを調査
- 危険因子や不正の温床を特定
- 基準・ルールの明確化
- 遵守すべき法令、契約条件、品質基準を設定
- 電子納品、施工計画、書類管理の統一基準
- 段階的な監査・検証
- 一部の案件から試行的に適正化を実施
- 成果と問題点を確認し、改善を加えながら範囲拡大
- 徹底的な指導・教育
- 関係者や協力会社への教育・説明
- 違反リスクや遵守手順を共有
- 制裁・処分の実施
- 違反があった場合は即時に行政処分
- 「見せしめ」の意味だけでなく、再発防止効果を狙う
3. 適正化の狙い(戦略的意図)
- 企業体質の刷新
- 古い慣習や非効率な体質を強制的に見直させる
- 国際競争力の強化
- 不正や手抜きのない産業構造を構築
- 信頼性の高い企業・インフラを世界に示す
- 産業シフトの誘導
- グレーな企業には「撤退・再編」を促す
- 真面目に取り組む企業や新規参入者を優遇
- 将来の人材・技術確保
- DXや技術革新に適応できる企業・人材を残す
- 産業全体の底上げと持続可能性を確保
4. 注意点
- 過度な排除だけでは産業空洞化のリスク(すでに空洞化しています)
- 適正化と同時に支援策や教育、再編の受け皿を用意する
- 長期的視点で国際的信頼と国内産業の両立を意識する(日本の本気度・国力アップ)

インフラは経済を回すうえでゼロにはしない
受け皿を用意するのはやさしさとはちょっと異なります。言い換えるなら「渡りに船」→国際的に目指す方向性を示す分野への協力
建設からシフトしやすい分野、技術
1. 日本人は「吸収してアレンジ」が得意
日本は古くから、海外の技術や制度を取り入れ、自国に合う形に改良するのが得意です。自動車産業、半導体、再生エネルギーなど、多くの分野でその成果を上げてきました。生産方法、法律、制度の整備でも、新たにゼロから作るよりも、既存の知見を吸収して応用するほうが効率的です。
2. インフラ整備と海外企業の活用
日本のインフラ工事や関連施設の整備は、国内だけで手が回らない場合もあります。(とくに業者のふるい落とし後は)こうした場合、海外のプロフェッショナルに一時的に任せ、技術やノウハウを学びながら関係性の強化が有効です。例えば、パイプや道路、エネルギー施設などの基盤整備を通して、国内産業の底上げにつなげることができます。

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3. 古い慣習の整理と柔軟な働き方
かつては「就職したら死ぬまで会社勤め」という文化が当たり前でしたが、今は企業も働く人もその固定観念を望んでいません。古い制度や非効率な習慣を整理し、柔軟な働き方や新しい仕組みを受け入れる土壌を作ることが、産業再生には不可欠です。
4. 技術模倣から自前化へ
海外企業に一時的に任せることで技術を学び、模倣・吸収することで国内での独自化が可能になります。このプロセスを経ることで、国内企業は短期間で効率的に技術力を高め、持続可能な産業構造を作ることができます。
5. 国際競争力と未来への備え
単に海外の知見を取り入れるだけでなく、将来的には日本独自のルールや制度、技術力を備えた企業・産業を育てることが目標です。古い体質をやめる意思と、海外の知見を最大限に活かす柔軟性が、国内産業の国際競争力を高める鍵となります。



