建設現場で働く人々にとって、衛生管理と健康管理は安全作業の基本です。
毎日のように重機や機材を扱う環境では、わずかな体調の変化が大きな事故につながることもあります。
始業前に、血圧や体温、アルコールチェックなどを行い、体調の異常を早めに把握・記録することが欠かせません。
大型重機や重量機材を扱う重要な役割
たとえば、ダンプトラックの運転中に急に具合が悪くなり、意識を失ってしまったら——。
その瞬間、車両の制御ができず、周囲を巻き込む重大事故が発生するおそれがあります。
また、前日に飲んだお酒が抜けきらないまま重機を操作した場合、反応が遅れたり判断を誤ったりする危険も。
現場の安全は「自分だけでなく仲間全員の責任」でもあることを意識することが大切です。
私の場合、お酒はいくらでも飲めますが
次の日の現場（仕事）に備えて普段お酒を飲まない生活に慣れてしみました（残業時間も長かったため）
血圧に問題がある場合は、入場前に対処を
- 正確な血圧測定が可能で、日々の健康状態を数値で管理できる
- 自動測定機能付きの機種は操作が簡単で、測定ミスが少ない
- データを記録・保存できる機種なら、健康管理や報告に活用できる
建設現場では高齢化が進んでおり、以前のように「多少の無理は大丈夫」という考え方は通用しません。
血圧が高い状態や不安定な状態のまま作業に入ると、突然倒れる危険性があります。
健康チェックの結果は、事務所や管理担当者が一括で確認し、異常がある場合は本人と話し合って対応策を決めることが重要です。
場合によっては作業内容の変更や、一時的な入場制限も必要となります。
体調管理も「安全管理の一部」として扱いましょう。
非接触体温計で、衛生的にすばやく体温を測定（感染予防）
- 接触せずに素早く測定できるため、多人数の検温が効率的
- 衛生的で、感染症対策としても安心
- 赤外線で瞬時に測定できるため、作業前のチェックがスムーズ
翌日までアルコールが残る状態では現場作業禁止
- 飲酒による現場事故を未然に防ぐことができる
- 測定が短時間で終わるため、始業前チェックが効率的
- 測定結果を記録・管理できる機種は、管理者の判断や安全報告に活用可能
アルコールの影響は、体質や飲酒量によって個人差があります。
しかし、翌日になってもアルコールが残るほどの飲酒は、本人だけでなく仲間にも危険を及ぼす行為です。
もし測定値が規定を超えて検出された場合は、迷わず現場への入場を禁止すること。
「少しだけだから大丈夫」といった自己判断は禁物です。
重機オペレーターや運転手、補助作業員など、全員が安全意識を共有することが大切です。
どうみてもアルコールが抜けていないのに、「人手が少ない」「予定が詰まっている」からといって現場作業を進めてしまうと、取り返しのつかない大事故へのリスクを抱えることになります。
ケガをしたときの即時対応も重要
建設現場に常備されている救急箱は、飾りではありません。
万が一のケガに備え、必要な医療用品を常に点検・補充しておくことは、現場管理者の責務です。
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一般的なチェックではわからない体調不良もある
血圧・体温・アルコールなどは数値で管理できますが、
頭痛・吐き気・腰痛・呼吸器の不調など、数字では判断できない不具合も少なくありません。
長年現場を見てきた管理者であれば、作業員の動きや姿勢の違和感から「体調が悪そうだ」と察することがあります。
本人に直接確認すると、多くの場合「無理をしている」ケースが見られます。
ケガや持病を抱えながら働いている場合は、早めに上司や担当者へ報告することが重要です。
報告したことで解雇されるようなことは通常ありません。
むしろ、無理をして事故につながるほうが現場全体の損失になります。
腰やひざの痛みを市販の鎮痛剤でごまかして作業していませんか？
薬で一時的に楽になっても根本的な解決にはならず、胃や神経など他の部分に負担がかかることがあります。まずは医師や専門家に相談しましょう。
事業所や現場環境改善費にも計上できます
血圧計や体温計、アルコールチェッカーなどの健康管理機器は、作業員の安全を確保するための必須備品です。こうした機器の購入費用や設置費用は、建設現場の『環境改善費』として経費計上することが可能です。現場の衛生管理や安全管理を充実させながら、会計上も適切に処理できるため、管理者にとってもメリットがあります。
まとめ
建設現場の安全は、道具や設備だけでなく「人の健康」から始まるものです。
毎日の体調チェックと職場全体の意識改革で、事故のない現場を目指しましょう。
