はじめに
スマートフォンやタブレットが普及した現在、「関数電卓はもう必要ないのでは?」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、土木・建築・測量などの建設現場では、関数電卓はいまでも現役です。
私自身、測量や施工管理に携わってから何十年も関数電卓を使い続けていますが、数年に一度は新しい機種へ買い替えています。
理由は性能不足ではありません。
屋外で毎日のように使用するため、ボタンの文字が消えたり、砂や土、アスファルト粉などの影響でキーの反応が悪くなってしまうからです。
現場では、わずかな操作の違いが作業効率や確認時間に影響します。
関数電卓は、エンジニアにとって「計算するための道具」というより、「仕事を止めないための道具」といえる存在です。

私の職業を英語で表現するなら
Construction engineer または Civil engineering
つまりエンジニアです。
これまで関数電卓は何台買ったか分からないくらい使い倒しました。
関数電卓が活躍する分野


EL-509Tのパッケージ裏面の画像です。
ちょっと写真が暗いですが、色々な分野での計算がこれ1台でできます。私の場合は建設系・数学・統計などの機能を使うことになりますね。
関数電卓は、さまざまな専門分野で利用されています。
- 電気・電子
- 物理・化学
- 生産管理・品質管理
- 情報処理
- 機械・工作
- 数学
- 土木・建築・測量
- 生物学・医学・薬学
- 経済学・統計学
このサイトでは、主に
- 土木
- 建築
- 測量
- 品質管理
- 情報処理
など、建設業に関係する使い方を中心に紹介していきます。
スマホではなく関数電卓を使う理由
スマホにも関数電卓アプリがあります。
しかし、建設現場では次のような理由から専用の関数電卓を使う場面が多くあります。
- 電源を入れてすぐ計算できる
- ボタンを押した感触が確実
- 手袋を着けていても操作しやすい(関数電卓は薄くて軽い)
- 画面が見やすい
- 屋外でも素早く入力できる
- 電池切れの心配が少ない(ソーラー併用機種)
さらに、現場では計算そのものよりも、「入力ミスを防ぐこと」が重要になります。

建設工事での測量データを、野帳(専用の防水手帳)に記載するんですが、手帳と電卓を開いたまま重ねて手に持ち、記載漏れがないように図やメモを書き込みます。(必要に応じて工事写真を撮りながら)
Excelがあるのに関数電卓を使う理由
測量や出来形管理では、最終的な計算はExcelでまとめることがほとんどです。

しかし、私はExcelで計算が終わったから安心とは考えていません。
Excelは大量のデータを高速に処理できますが、入力した数値が間違っていれば、計算結果もすべて間違ってしまいます。
そのため、
- 現場で野帳に記録した数値
- Excelでまとめた結果
を別々に確認し、同じ結果になることを確認しています。(Wチェックで抜かりなく)
つまり、Excelは「計算を楽にするため」ではなく、「入力ミスを発見するため」の道具という考え方です。
建設現場では関数電卓は消耗品


画像左が少し前まで使っていた電卓、右が今回購入した電卓です。
建設現場で関数電卓を使い込むと、徐々にキーの文字が薄くなっていきます。
関数電卓は意外と過酷な環境で使われます。
例えば、
- 真夏の炎天下
- 雨の日
- 砂や土が舞う現場
- コンクリートやアスファルト工事
毎日使っていると、
- キーの文字が消える
- ボタンが反応しにくくなる
- 本体に傷が増える
といったことが起こります。
だから私は数年に一度、新しい関数電卓へ買い替えています。
このシリーズについて
今回、新しくSHARP製の関数電卓を購入しました。
このシリーズでは、
実際に購入した機種のレビュー
建設現場で役立つ初期設定
水準測量での活用方法
メモリー機能を使った高速計算
長年使って分かった操作のコツ
などを、現場経験をもとに紹介していきます。
関数電卓は単なる計算機ではありません。
使いこなすことで、確認時間を短縮し、計算ミスを減らし、現場全体の作業効率向上にもつながります。
これから建設業や測量を始める方はもちろん、長年現場で働いている方にも参考になれば幸いです。



コメント