コンクリート舗装 左官仕上げ「刷毛引き」のご紹介

コンクリート舗装 刷毛引きブラシ

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コンクリート舗装の表面仕上げのひとつに「刷毛引き」というものがあります。
表面をツルツルに仕上げる「金ゴテ仕上げ」などが一般的ですが、刷毛引きはコンクリート表面を刷毛で仕上げることによって、表面に細かい傷をつける仕上げです。(ヘアライン程度の細かい傷です)

また、刷毛引きは「はけびき」、金ゴテ(金鏝)は「かなごて」と読みます。

Mコン

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この記事では、私がこれまでの経験から学んだ知識を元に、具体的な事例と共に解説しています。少しでも皆さまの役に立つ情報を提供できれば幸いです。

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刷毛引きをする理由

コンクリート表面に刷毛の傷をつけるメリットは、主に滑り止めの効果です。
コンクリート舗装の表面があまりにツルツルしていると、雨や雪で濡れた際に、歩行者の足元が滑りやすくなるのを防ぎます。また、コンクリート表面の美観の向上・日光の照り返しなどの効果もあります。

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特に降雪地帯では、コンクリート表面をツルツルにしてしまうと
解けた雪や水で足元が滑りやすくなるので、基本的にはハケ引き(刷毛引き)をおすすめします。

刷毛引きと金ゴテ仕上げの見た目の違い

下の画像は、コンクリート表面に金ゴテ仕上げと刷毛引きを施した場合です。
やや違いが分かりづらいかもしれませんが、金ゴテ仕上げは二次製品のように表面がツルツルしているのにくらべて、刷毛引き仕上げはややザラザラしています。

コンクリートの金ゴテ仕上げ
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外構工事では、エアコン室外機やタンクなどの基礎コンクリート部分に金ゴテ仕上げがおすすめです。

コンクリートの刷毛引き仕上げ
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ガレージ(駐車場)や階段、スロープなど、人や車が移動する場所におすすめです。表面のザラつきは、使用する頻度や経年によって徐々に馴染んで(つぶれて)いきますので、刷毛引きはやや強めでもいいと思います。

刷毛引きのコンクリートは固まるとどうなる?

刷毛引きを施したコンクリート表面には、ヘアラインのような細かい傷がついていますが、年数を重ねることによって細かい傷は摩耗して徐々に目立たなく無くなっていきます。

駐車場などのコンクリート舗装などは、摩耗しやすいですが、見た目は変わっても滑り止め効果はほとんど失われません。

また、コンクリートは硬化・乾燥によって白色になりますが、表面に刷毛引きを行うことによって、日中の照り返しの軽減にもつながります。

コンクリート表面に刷毛引きをするには

コンクリート打設と下地処理

コンクリートの打設時は、所定の高さを確認しながら行います。
振動バイブレーター(高周波など)を使って十分に締固めを行います。

コンクリート舗装を綺麗に仕上げるコツは「下地」

従来はコンクリートを流し込んだあと、表面の仕上げはレーキや均しゴテなどの手作業で行うことが一般的でしたが、近年ではコンクリート表面を機械を使って均一に仕上げる方法も行われています。

面積の広い部分は機械を使用してさっと下地を作っておけば、細かい部分など人の手が必要な部分に集中することができるため、コンクリート舗装のように施工に時間的制限のある工事を楽に進めることができます。

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それなりに幅のある「捨てコン」の仕上げも、トロウェル1発で十分ですね。

コンクリート打設後、一度木ゴテなどを使ってコンクリート表面を均します。
この作業がコンクリート仕上げの下地になりますので、高さをよく確認しながら、コンクリートの過不足を調整します。
コンクリート打設直後は、まだ「生コンクリート」のままなので、あまり弄り凄ると逆効果です。
現場の環境や気温にもよりますが、コンクリートが硬化し始めるまで30分から1時間ほど時間を置いてください。

コンクリート表面を均一に均す方法はいくつかありますが、均しゴテや金鏝、「トンボ」や「フレスノ」といった専用の左官道具を使って行なうのが一般的です。
コンクリートの表面を均一に仕上げるには慣れが必要ですが、コツさえ掴めば誰にでもできるようになります。

近年は左官仕上げも機械化が進んでおり、「トロウェル」のような「機械ゴテ」も登場しています。
従来、人の手でやっていた複数の作業は、この機械で効率化できます。一度に施工できる面積も広くなったことでコストダウンや、職人さんの腰への負担も軽減しつつ、かかる人手も減らせます。

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コンクリート表面の仕上げ作業

表面の仕上げは1回~2回、どちらでも構いません。(現場の状況やお好みで)
コンクリートの表面がやや硬くなった状態、板の上に乗った時に深く沈まない程度(均し作業を行えるくらい)まで硬化したら仕上げ作業を始めても構いません。

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あまり余裕を持ちすぎて、あとで仕上げが追い付かないようなことがないようにしてください。

作業が夏場など、気温が高かったり、日光の当たる部分はすぐに固まってしまうため、早めに仕上げ作業を行った方が無難です。(気温が高い場合には、コンクリート打設前に下地の路盤に散水しておくと良いでしょう)

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日光が当たりやすい場所は、特に注意が必要です。
真夏にコンクリート舗装を行う場合は、下地路盤に十分な散水を。

建物内部など、コンクリートが硬化しにくい場合は
コンクリートに含まれる水分が引けてきた辺りが狙い目です。

均しゴテ・金ゴテの二つを使ってコンクリート表面を仕上げます。表面の細かい凹凸をコテで均しながら、コテ跡を残さないよう丁寧に行って下さい。
なお、表面の仕上げは、先に端部(又は細かい部分)を仕上げておいて、中央(または広範囲の部分)を仕上げるのをおすすめします。

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サイドや細かい部分を先に丁寧に仕上げ、それを目安や基準として全体的な仕上げを行います。

なお、コンクリートの仕上げ回数や時間に差が生じると、仕上がりの色にムラが出てしまうので注意が必要です。(コンクリート中に含まれる砂が表面に浮き出るのが原因です)

刷毛引きのやり方とコツ

左官用の刷毛などを使って表面仕上げを行ないます。
金ゴテ仕上げをしながら徐々に刷毛引きを行っても問題ありませんし、一気にまとめて行っても構いません。
刷毛引きの際の力加減にもよりますが、コンクリート表面が水っぽいと刷毛引きは荒く(深く)なり、固まり始めている場合は刷毛引きが細かく仕上がります。

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刷毛引きを行う際は、毛先に付着したトロを落とさずに作業してしまうと、コンクリート舗装表面に塊(ダマ)が付着してしまうため、常に毛先を綺麗な状態にするようにしてください。

なお、刷毛は柄を伸縮できるもの(下の写真のような)、小ぶりな左官用の刷毛があれば十分です。
刷毛を引いたときに、毛先にコンクリートが付着しますが、その都度付着したコンクリートや水分を取り除いた方が綺麗に仕上がります。

左官仕上げの刷毛引き「縦引き」と「横引き」


刷毛引きは同じ方向で、なるべく真っ直ぐにすると綺麗に仕上がります。
コンクリート表面の排水勾配や、駐車場などの向きに対して、縦方向または横方向にするのが一般的な刷毛引きの方法です。

刷毛引きの方向ですが、縦引き・横引きは好みによります。
コンクリート舗装の仕上げの場合、コンクリート表面の雨水や雪がコンクリート表面を勢いよく流れすぎず、滑り止めを目的として「横引き」を選ぶ場合が多いです。
(特に降雪地域では、融雪のためにコンクリート舗装表面に水を流すこともあり、水がゆっくり流れた方が雪を溶かすためには都合が良いとされています)

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コンクリート端部は、お好みで「面ゴテ」を入れたり金ゴテで押さると綺麗な仕上がりになります。


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