
TurboCAD
基本操作② グリッドと単位のオプション設定
CADやグラフィックソフトには「グリッド」という方眼紙(マス目)のような機能が備わっているのが一般的です。グリッドの機能を使うことでマウスのカーソルをグリッドに合わせることができるため、使い方をマスターするだけで作業効率が向上し、図形を正確に配置することも可能になります。

はじめまして。このサイトを運営しているMコンです。
建設業界に携わり、現場管理やIT活用を中心に実績を積んできました。
この記事では、私がこれまでの経験から学んだ知識を元に、具体的な事例と共に解説しています。少しでも皆さまの役に立つ情報を提供できれば幸いです。
この記事はTurboCADの基本操作のうち、グリッドや図面に使用する単位についての説明と操作について記載しています。
またTurboCADのバージョンはV26 Deluxe64Bit版(Windows)を使用していますが、これ以前のバージョンでも操作はほぼ同じです。
TurboCADを起動する
TurboCADを起動します。
※TurboCADはアイコンメニューを自由にカスタマイズできるため、ソフト起動時にこの記事に記載している画面とは異なりますが、使い方に関しての説明には支障ありません。
また、画面の背景色は白色意外にも、自由な色を設定することも可能です。
グリッドの表示とサイズの変更
TurboCADを使って作図する際、グリッド(方眼線)の表示と非表示を切替えて作業することもできます。グリッドは線などを作図するときに、端点を合わせたり(スナップさせる)できます。

アイコンからグリッドの表示と非表示を切替えるには、マス目のようなアイコンを押します。
(上の図では、拡大した部分の左側のアイコンです)
グリッドのサイズは、2倍・半分(×2と/2)のアイコンを押すと変更することができます。
(上の図のグリッドの下に×2、/2と表示されているアイコンです)

また、TurboCADには、グリッドの切り替えや設定を画面上のメニューから「オプション」→「グリッド」から自由に設定することもできます。

図面の縮尺や単位などを設定したい

この図では、作図の単位はmmになっていますが、mやインチなど他の単位を使用したい場合は設定を変更することができます。

図面の縮尺や作図の単位を変更したい場合は、画面上のメニューから「オプション」→「空間単位」を選択すると、上の図のようなメニューが表示されますので、必要な項目を変更して下さい。
【おまけ】CADデータや座標、3Dデータの入力など
ここから先の記事は、図面データのやり取りや測量座標、3Dデータの取り扱いなどを含むため
「おまけ」として読んで頂いて大丈夫です。
測量の角度設定や、画面に表示される図面の背景色設定
詳しい内容は省略させていただきますが、先ほどのオプションのメニューから図面の角度を「分・度」や「ラジアン」・「測量」などから選択することができます。
測量や横断図、展開図など、使用目的に合わせた設定をすることができます。
また他のCADを使い慣れていて、図面の背景色が黒い方が慣れている場合や、電子納品データなどを開いたときに線色が明るすぎて線が見えにくい場合など「背景色」を変更することで見やすくすることも可能です。
座標データをCADに取り込んだ際、角度や座標がおかしいときの対処方
CADに座標データを取り込んだ際、図面が逆さまになってしまうなど、座標に関する問題に関する説明と対処方です。
やや分かりにくい内容となってしまいますが、測量に使用する「基準点」のY軸のマイナス方向と、CAD上のY軸のマイナス方向が一致しないことが原因です。
CAD上に座標を使って座標計算や作図を行なう場合は、座標系のプラスとマイナスの向きに注意が必要です。
CADの座標はY軸がプラスのとき上向きで、測量に使用する基準点を使った座標データは上向き(北向き)がマイナスの値になっています。
下の図はCADのX軸とY軸の向き(プラスとマイナス方向)

この場合、Yの値をマイナスを抜いて入力するか、座標データを出力する際にYのプラスマイナスを反転することで対処することが出来ます。
同様に、図面に表示されている座標の角度や向きには注意が必要です。例えば地図のように図面の上側が北を差しているものとは違い、建設工事に使用する平面図などは、図面全体を見やすく用紙に収めるため北の方向を修正して記載している場合がほとんどです。真北の方向が図面の上側を向いていることは稀ですので、図面に記載されている「北の方向」を正しく読み取ることで測量や座標の誤認識を防ぐことができます。
(ただし、図面上に記載されている座標間の挟角は座標を計算したときの角度計算の値と一致し、縮尺が1:1であれば距離も一致します。北向きの方向角ではなく挟角を使うところがポイントです)
応用編(3Dモデルの取り込みのトラブル)
3DCADや3DCG/モデリングで作成したデータは、さまざまなソフト間で応用することができます。先ほどの座標系の扱いとよく似ていますが、3Dモデルの場合、ソフト間でデータをやり取りしたときにX・Y・Zの値が逆さまになってしまったり、Y軸が横向きになったり、Z軸が逆さまになっているのは、ソフトによる座標の取り扱いなどが原因です。
また、3Dモデルの縮尺(スケール)が合わない、ポリゴンメッシュが反転してしまう場合は、データをやり取りする際に、縮尺や座標の向きなどの設定を修正できます。
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