
TurboCAD
基本操作③ 基本の図形入力

はじめまして。このサイトを運営しているMコンです。
建設業界に携わり、現場管理やIT活用を中心に実績を積んできました。
この記事では、私がこれまでの経験から学んだ知識を元に、具体的な事例と共に解説しています。少しでも皆さまの役に立つ情報を提供できれば幸いです。
TurboCADの基本の図形を入力(作図)する方法をまとめた記事です。
建設業界での設計・製図や空間デザインなどの図面も、この基本図形を組み合わせによって描かれています。
この記事では「TurboCAD」の基本操作について解説しています。TurboCADを含め、これからCADを覚えたい、仕事にしてみたい人などに役立つ内容です。
図形入力の前に確認すること(スナップについて)
TurboCADで線や曲線・テキストなどを描くには「図形入力」というメニューを使用します。
多くのCADは、通常マウスで自由な位置に図形を描くことができますが
図面として正確な位置に図形を描くためには「線の位置を合わる」・「ほかの図形につなげる」といった機能を使うことが多いです。
TurboCADを例にした「画像:スナップ範囲」↓を参照してください。

CADでは、この図のように線同士をつなげるために「スナップ(端点・原点など)」の機能が備わっています。
CAD図面の線や点・テキスト・寸法線などは、位置関係や接続部分が精密につながっています。
TurboCADで使用できる図形の位置調整
- 「スナップなし」(マウスのアイコン)・・・画面上の自由な位置に図形を入力します。
- 「頂点」(黒と赤のポイントアイコン)・・・すでに描かれている図形の始点や終点・角などの頂点(端点)にカーソルを合わせます。
- 「中点」(既存の線上にある中心点のアイコン)・・・すでに描かれている線上の真ん中(中点)にカーソルを合わせます。
- 「分割点」(既存の線上にある分割点のアイコン)・・・すでに描かれている線上の分割された位置にカーソルを合わせます。
- 「円弧の中心」(円の中心を示すアイコン)・・・すでに描かれている円(円弧)の中心点にカーソルを合わせます。
- 「図形の中心」(立方体の中心を示すアイコン)・・・すでに描かれている図形の中心線にカーソルを合わせます。
- 「四分円」(円の上下左右を示すアイコン)・・・すでに描かれている円に対して4分割した位置にカーソルを合わせます。
- 「交点」(線と線が交わった位置を示すアイコン)・・・すでに描かれている図形同士が交わっている位置にカーソルを合わせます。
- 「グリッド」(グリッドの位置を示すアイコン)・・・画面にグリッドを表示しているとき、グリッドにカーソルを合わせます。
※今回の記事ではいくつかのスナップ範囲の説明を割愛します。
- 「磁石モード」(赤いポイントが磁石に吸着しているアイコン)・・・ONにすることで、マウスカーソルが近づくと上記のスナップ範囲にカーソルが吸着しやすくなります。
〇 スナップの範囲はいつでもオン・オフ切り替えることができます。
〇 TurboCADのメニューアイコンは、ドラッグして画面上の好きな位置に移動することができます。
(メニューは使いやすいよう、縦向き・横向きに変更することも可能です)
〇 また、TurboCADでは画面下の入力フォームを使って直接数値を入力ながら作図することも可能です。
テンキーで数値を打ち込みながらTABキーを使って項目を切り替えることができます。

また入力フォーム上に表示されている「カギをロックするマーク」はクリックすると、入力フォームに打ち込んである数値を固定・解除するときに使用します。
なお、CADを使ったパソコン操作には「多機能ボタン付きのマウス」や「テンキーボード」を使うと作業の効率が良くなります。(操作ボタンを割り当てられるゲーミングマウスなど)
「直線」のメニュー

TurboCADの「直線」メニューには、さらにいくつかの機能が搭載されています。
「直線のアイコン」をマウス左クリックで長押しすると折りたたまれていた直線の機能が表示されます。
※この記事では、よく使う機能を中心に解説しています。
直線

作図の基本となる直線を描くには、画面上で「始点」→「終点」の2点の位置を順にクリックします。
基本的に、上下左右のどの方向から描き始めても問題ありません。
なお「直線」を連続して繋がった線を引きたい場合は「折れ線」を使います。
先ほどの「スナップ範囲」を選択している場合は、それぞれカーソルがスナップ(吸着)します。
※以下の操作方法のスナップ範囲の説明は同じです。
垂線

既に描かれている図形に対して、直角方向の線を描きます。
使い方は、基準となる線を指定→「始点」→「終点」の順にクリックします。
例えば、すでに直線が描かれている場合は、その直線に対して直角な線を正確に描くことが出来ます。
使い方は、「垂線を描きたい対象の図形を選択」→「始点」→「終点(もしくは長さ)」を選択します。
また垂線は直線以外にも、円や弧、ベジェ曲線などの複雑な図形に対しても自動的に直角方向に線を引く事ができます。
平行線

すでに描かれている直線(または直線部分)を使って、平行線を引きたい位置に線を描くことができます。
使い方は、基準としたい線を指定→オフセットしたい位置を指定の順にクリックします。
例えば、縦横に「マス目」のような図形を描きたい場合は、元となる縦横の直線を平行線を使って複数回繰り返すことで

方眼のような図も簡単に描くことができます。
注意点として、平行線は直線や折れ線などのように、直線部分の平行線を描くことはできますが、曲線に対して使うことができません。
※円の平行線を描きたい場合は、「同心円」や「同心円弧」などを使うと便利です。
二等分線

すでに描かれている図形のうち、指定した2点間を結ぶ角度の半分の位置に線を引く事ができます。
使い方は、最初に基準としたい線を指定→角度を二等分したい2点を指定→「始点」→「終点」の順にクリックします。
簡単な例として、直角に交差した2本の線を二等分すると45度の線を引くこともできますし、直角ではなく複雑な角度の場合でも2点間の角度を二等分することができます。
二重線

指定した間隔の二重線を引く事ができます。
使い方は「直線」と同じで「始点」→「終点」の順に位置を指定します。
「折れ線」のように、連続してつながった二重線を引きたい場合は「折れ線(二重線の)」を使います。

また、「二重線」と「平行線」は見た目が似ていますが、二重線は直線を2本線で表したもので、平行線は2本の平行な個々の直線です。
※二重線の「垂線」・「平行線」についての説明は、上記の説明と同じ内容となるため説明を割愛させていたdきます。
マルチライン

中央・右・左のいずれかの位置を基準とした、平行な3本の直線を引きます。
使い方は、「始点」→「終点」の順に位置を指定します。
例としては、中心線と幅のある図形を描く際、中心線を基準にしたり、内側や外側を基準にするなどの使い方があります。

マルチラインの設定を変更したい場合は、「マルチラインアイコンを選択」→「マウス右クリック」→「表示されたメニューからプロパティを選択」→マルチラインから、オフセットする位置や線の基準を、どの方向に合わせるかを選択します。
線種や線の太さなどの設定も、この画面をから編集することができます。
折れ線

「折れ線」は「直線」を連続で行うことができる機能です。
使い方は、「始点を選択」→「次の点を選択(繰り返し)」
始点を決めた後、次の点をいくらでも増やすことができます。
また折れ線には「曲線」を使うこともできます。直線と曲線を組み合わせた図形を作ることも可能です。

折れ線を閉じたい場合は、始点をクリックするか、マウス右クリック→「閉じる」を使います。

なお折れ線の終点を始点に繋がったものは、閉じた折れ線(多角形)と同じ扱いになるため、閉じた面を塗りつぶすこともできます。
※「折れ線」に含まれる「二重線」・「マルチライン」についての説明については、操作が同じため割愛させていただきます。
正多角形

「正多角形」は、任意の辺の数の正多角形を描くことができます。
操作方法は、「多角形の中心を決める」→「多角形の辺の数や大きさなどの要素を選ぶ」となります。
※TurboCAD画面下の入力フォームに「辺の数」などを入力して下さい。

正多角形は、閉じた面なので塗りつぶすこともできます。
例として、辺の数を4にすると四角形、辺の数を6にすると六角形を描くことができ、辺の数が多くなると限りなく「円の形」に近づきます。
多角形

「多角形」は任意の形状の多角形を描きます。辺の数や辺の長さ・角度は自由に決めることができます。
上の図は左右対称の形になっていますが、多角形はどのような形でも作ることができます。
使い方は、始点を決めた後、好きな数・位置に折れ点を追加するだけです。
多角形は「閉じた折れ線」と同様に、面を塗りつぶすこともできます。
矩形(くけい)

「矩形」は平面の四角形を描くことができます。縦横の比率を同じ大きさにすることもできます。
使い方は、「矩形の始点を決める」→「矩形の終点を決める」です。
もちろん、上下左右のどの方向から描いても問題ありません。
矩形は4つの閉じた折れ線と同様に、塗りつぶすこともできます。
※「角度付き矩形」の説明は割愛させていただきますが、矩形の方向を斜めにしたいときなどに使用する機能です。
円のメニュー

単円の図形を描きたい場合は、「中心点を選択」→「半径の位置を指定」します。
「外接円」や「同心円」、「2点間~」など、「円」の図形を描く機能にはいくつかありますが
TurboCADの基本的な使い方としては、やや複雑な内容を含むため、この記事では割愛させて頂きます。
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