雪国限定 融雪溝と止水板の役割とは?敷地や道路の除排雪に便利

止水版

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降雪地域では、冬季の積雪による除排雪に関わる生活や交通の課題があります。
その解決策の一つとして「融雪溝」があります。本記事では、融雪溝の役割、設計、「止水版」について詳しく説明します。

また地下水を使った融雪と同様、燃料を使用した融雪よりもコストパフォーマンスに優れる点にも注目です。

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この記事では、私がこれまでの経験から学んだ知識を元に、具体的な事例と共に解説しています。少しでも皆さまの役に立つ情報を提供できれば幸いです。

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融雪溝の役割

融雪溝は、主に降雪地域で使用され、道路や敷地内の雪を解かすために設置される側溝の一種です。

融雪溝の形状は「自由勾配側溝」と呼ばれる側溝とよく似ており、設置する地面の高さや計画にあわせて水路の底の高さを変えることができます。

(一般的には水路の底の高さは「調整コンクリート」を打設します)

雪解けの促進

冬季には、融雪溝内にポンプアップした水を流し込むことで、積もった雪を解かします。これにより、道路や敷地の除雪が迅速に行えます。
(水を送る地下埋設管は「導水管(送水管)」と呼ぶことが一般的で、管径はφ100mm前後です)
また、地下水を汲み上げた水は水温が0℃以上のため、流し続けることで凍結しにくいメリットがあります。

除排雪の効率化と交通安全

融雪溝を使って排出されるのは、住宅の敷地だけでなく、歩道や道路路肩の雪や氷です。

一方、車道の雪や氷は人力ではなく、重機車両によって除排雪作業が行われます。

融雪溝の断面と設計

融雪溝のサイズと設計は地域によって異なりますが、一般的な特徴は以下の通りです。

融雪溝の内幅

融雪溝の内幅は、メンテナンスや清掃などの理由から、通常50 cm以上のものが使用されます。これにより、雪や氷が効果的に排出できます。

融雪溝の深さ

融雪溝の深さは、おおよそ60 cmから150 cm程度が一般的です。ただし、排水計画や他の地下埋設物によって異なる場合もあります。

融雪溝に止水板を設置する理由

融雪溝は、雪解け後の水を効果的に排水するために設計されていますが、その過程で「止水板」の役割が重要です。以下は、止水板の役割についての詳細です。

水のせき止め

融雪溝の上流と下流には高低差があります。融雪にためにポンプアップした水は止水板の高さまでたまります。これにより、水を一時的に溜め、解けた雪が水中で処理されます。

雪の解消

雪は水と接触することで解け、その溶けた雪は水かさが増すと共に、止水板を越えて下流側に流れ出します。(オーバーフロー)これにより、雪の解消と排水が効果的に行われます。

止水板の取外しは、家庭ごとに行う場合が多い

止水版の設置位置は、水の量や地域性によって異なりますが、おおむね各家庭毎に一か所といった具合です。
冬期間に融雪溝に水が流れるようになったら止水板を設置してください。(ご家庭の判断で充分です)
春先になって雪を解かす必要がなくなれば、止水板は取り外しても構いません。
(融雪溝内部に収納場所があります。)

止水版
止水版サイズ50cm

上の写真のように、止水板は取っ手のついた板で、黒い部分はゴムになっています。
融雪溝の深さや水を溜める高さによって大きさや取っ手の長さが異なります。

まとめ

融雪溝と止水版は、冬季の降雪地域で交通の安全性と生活環境の改善に不可欠な要素です。
融雪溝は雪解けと排水を促進し、止水版は水のせき止めと雪の効果的な解消を担当します。この組み合わせにより、冬季の雪対策が効果的に行われ、地域社会の安全性と快適性が向上します。

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