― 結局テストピースは何本必要なの?
コンクリートを打設するときには、本当に設計通りの品質が出ているかを確認するため、現場でテストピース(供試体)を作成します。
荷下ろしされた同じコンクリートを型に入れて、硬化(養生)させ、後日「圧縮強度試験(=つぶし)」で確認する流れです。
先日、久しぶりに生コン工場の品質担当者と話す機会があり、
いま各現場でコンクリート試験がどのように行われているのか、改めて確認してきました。
一般的に必要なテストピースは「12本」
通常、コンクリート試験の頻度は
50m³ごとに1回(材料が変わるとその都度)行われます。(小規模工事の場合)
その1回あたりに必要なテストピースは
▶ 12本(場合によっては15本程度)
土木・建築・発注者の仕様によって多少変わりますが、
今の標準的な運用はこの本数です。
なぜ12本も作るの?(役割の違い)

実は、テストピースには大きく2種類あります。
- 現場養生(外気温に近い条件で硬化)
- 室内養生(生コン工場の試験室で管理された環境)
さらに、
コンクリートの強度確認は 1週目(7日) と 28日(4週) の2回行います。
- 1週目:推定強度の確認
- 4週目:設計基準強度の確認(正式な評価)
1回の試験にはテストピースを3本使用するため、
計算式
3本 × 2回(1週・4週) × 2種類(現場養生・室内養生) = 12本
数量が多い大規模工事では、本数を増やすこともあります。

少ししかコンクリートを使わない、試験費用がもったない・・
とは言わずに。コンクリートの品質管理に必要なテストピースは12本が標準です。
「つぶし」試験は何回立ち会うべき?
現場担当者がよく迷うポイントです。
結論としては、
▶ 可能なら 1週目 と 4週目 の両方に立ち会うのが理想
ただし現実的には、工事中は時間が取れないことも多いため、
- 4週目は必ず立ち会う(最終強度の試験)
- 1週目は、試験室担当者に確認を依頼してもOK
1週目で推定強度が著しく不足していた場合は、試験室からすぐ連絡が来ます。
(私は今まで一度もそのような事例はありませんでした。)
早強コンクリートの場合(冬期など)
冬期や気温が低い時期(例:青森では12月〜春先)では、
早強コンクリートを使用することがあります。
特徴は、
▶ 通常より「早く」強度が出るコンクリート。
テストピースは通常と同じく 12本 作成しますが、
試験日は大きく変わります。
- 1回目:3日後
- 2回目:7日後
初期強度が早く発現するため、試験スケジュールが大幅に短くなります。
早強コンクリートでもテストピースは12本
まとめ
- テストピースは1回の試験で12本が基本
- 現場養生/室内養生 × 1週/4週 × 3本 が理由
- 「つぶし」の立会は、可能なら1週・4週両方
- 早強コンクリートは試験日がもっと早い(3日・7日)
コンクリート試験は面倒に見えますが、
構造物の品質を守るための最重要チェックポイントです。


