建設現場から土砂をダンプトラックで運搬(主に残土の排出)する場合、
現場で積み込んだ土砂を指定ルートを通って残土捨て場や埋め立て地へ運ぶことになります。
しかし、現場の路面状況や土の性質・含水比によっては、走行中に土砂が荷台からこぼれ落ちたり、タイヤに泥が付着して公道を汚してしまうことがあります。ここでは、その対策方法を紹介します。
工事現場周辺の道路を汚したままだと苦情に繋がる
工事現場では、ダンプトラックが出入りする際にタイヤや荷台に付着した泥や土砂が道路に落ちてしまうことがあります。これを放置すると、周辺道路が泥まみれになったり、土砂がこぼれたままになり、通行する住民や近隣からの苦情につながる大きな原因となります。
そのため、現場の規模にかかわらず、施工業者は責任をもって現場周辺の状況を確認し、清掃や泥落とし対策を徹底することが必要です。スパッツ(泥落とし装置)の設置や仮設機材の活用は、こうした苦情やトラブルを未然に防ぐ有効な方法といえるでしょう。
対策1:現場内の路面を敷き鉄板で保護・養生する
現場内の路面が軟弱な場合や、雨天でぬかるんでいる場合、積込場所や走行ルートに6mまたは3mの敷き鉄板を敷くのが一般的です。
- 敷砂利の場合
路盤の沈下や乱れが起こりにくいですが、ダンプトラックの往復によって次第に路盤が乱れたり沈下することがあります。 - 粉じん対策
乾燥しすぎると砂ぼこりが舞うため、散水や塩化カルシウム散布で抑制することもあります。ただし、効果は一時的で、定期的な作業が必要です。(清掃要員の配置も検討)
そのため、敷き鉄板を用いて現場内を養生することがもっとも一般的かつ経済的とされています。
ただし注意点として、鉄板はあくまで現場内のみで使用するものです。公道に敷設する場合は、段差や滑りやすさを第三者に周知する必要があり、特に通学路や歩行者・自転車が通行する場所では事故防止のための配慮が欠かせません。
「敷き鉄板あり」・「段差あり」の工事看板を設置(少なくとも100m以上前から段階的に警告する)
夜間照明や点滅灯(どの部分から敷き鉄板があるのか、歩行者や自転車にも分かるように)
「工事のお知らせ」近隣住民および関係者に、どんな工事で・どんな仮設で安全を確保するか
さらに、雨天や降雪時は鉄板が滑りやすくなるため注意が必要です。段差でタイヤが破損するなど、クレームに発展することもあります。
👉 敷き鉄板は「路面を守るための対策」であり、ダンプ荷台からの土砂落下そのものを防ぐものではありません。そのため、定期的な鉄板の状態確認や清掃要員の配置が求められます。
👉 傾斜の強い区間に敷き鉄板を敷く場合は、ダンプトラックや重機の走行によって敷き鉄板がズレてしまう場合があります。敷き鉄板同士の溶接にはズレ止めの効果がありますが、敷き鉄板にかかる数トンの重量やねじれによって溶接が切断されてしまうおそれもあるため、仮設の日常点検は重要です。
対策2:ダンプトラックのタイヤを「スパッツ」で洗浄する
もう一つの有効な方法が、現場を出る前にダンプトラックのタイヤに付着した泥を洗浄することです。
このとき使用される仮設機材が「スパッツ」と呼ばれる装置で、多くの現場ではリースによって導入されています。
スパッツの仕組み
- 台形型の装置で、ダンプトラックをその上に乗せる
- 所定の位置でタイヤを中速程度で回転させる(前進はしない)
- タンクに入った水が噴射され、タイヤの泥を洗浄します(タイヤの回転によって自動的に)
- 洗浄後はトラックを少しバックさせ(車輪が高回転しないように)スパッツからゆっくり降ろします。
水タンクの補充が必要なため、洗浄要員が給水も兼ねる場合があります。環境対策に力を入れている現場では、スパッツに加えてウォーターガンを使った人力洗浄を併用することもあります。
洗浄を終えたダンプトラックは公道へ出ますが、走行して数百メートルもすればタイヤの水分は乾きます。結果として、「路面を汚さない取り組みをしている現場」と第三者に評価されやすくなります。
スパッツをリースで借りるには?
スパッツは建設現場向けの仮設材リース会社から借りるのが一般的です。
リース会社ごとに保有台数は異なりますが、必要に応じて本社・支店・協力会社のネットワークを通じて手配してくれるケースがほとんどです。
✅ まとめ
- 敷き鉄板は「現場内路面の保護と粉じん対策」
- スパッツは「ダンプのタイヤ洗浄で公道を汚さない対策」
両方を組み合わせることで、周辺環境への負担を減らし、地域住民からの信頼を得ることができます。

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