この記事では、FDM方式の3Dプリンターで制作を行うために実際に使っている機材・ツールを紹介します。
「最低限必要なもの」から「あると便利なもの」まで、実体験をもとにまとめています。
これから3Dプリンターを始める方や、制作環境を見直したい方の参考になれば幸いです。
基本機材(必須)
3Dプリンター本体
FDM方式の3Dプリンターを使用しています。(QIDI Q1PRO)

スライサーソフトは、プリンター購入時にメーカー公式からダウンロードできるもので十分です。
特別な理由がなければ、まずは純正スライサーを使うのがおすすめです。
パソコン
3Dプリンター用のデータを扱えれば、高スペックである必要はありません。
筆者の環境:デスクトップPC、Ryzen 5(数年前のモデル)
モデリングやスライス作業程度であれば、一般的なPCで問題なく動作します。
ソフトウェア(CAD / モデリング)

3Dデータを作成できるソフトが必要です。
条件としては、STL / 3MF / STEP / OBJ / AMFなどの形式で出力できればOK。
3DCADでもモデリングソフトでも、用途に合ったものを選びましょう。

3Dプリンターで出力するデータは、3DCAD(有料・無料)
3Dモデリングソフト(有料・無料)を使用できます。
おすすめはBlender(無料)ですね。
3Dプリントに必要な消耗品・基本ツール
フィラメント

使用している素材:
PLA / ABS
径:1.75mm
試したメーカー:
今のところ、どのメーカーでも大きなトラブルはありません。
価格帯は、1kgスプールで約1,500~3,000円
用途に応じて素材を選べば十分です。
スティックのり

造形物をビルドプレートに定着させるために使用しています。
- 反り防止
- 定着性の安定
ABSの場合、剥がれにくくなることもありますが、総合的に見て使用しています。
価格は、1本あたり100円以下 >>PITスティックのり
水入りスプレー容器

3Dプリントではほぼ毎回使用しています。
- 用途:のりで汚れたステージの清掃
- のりを塗りすぎた場合の調整
- 乾きすぎたのりを薄く伸ばすため
価格:1本あたり100~200円程度(まとめ買いでさらに安く購入できます)

スプレーボトルは空き容器や100円ショップのもので十分です。
金属製ヘラ(スクレーパー)

印刷物をステージから剥がすために使用します。
筆者は、プリンターに付属していたものを使用していますが、
工作用スクレーパー(400~800円)でも十分です。
ハサミ・ニッパー

フィラメントのカット
サポート材の除去
PLAやABSであれば、大型の工具は不要です。
価格目安
- 単品:1,000~1,500円
- プラモデル用セット:約2,000~2,500円

メーカーを統一すると、作業のモチベーションが上がるかもしれません。
トレー・刷毛

- 作業スペースを散らかさないため
- ゴミや削りカスの整理用
地味ですが、あると作業効率が上がります。
乾燥材・除湿剤(参考)

フィラメント用に購入しましたが、現在は使用していません。
理由:
- PLA / ABSを使用
- プリンターがカバー付き(ビルドプレートやノズル・庫内の温度をプリンターが調整してくれる)
- 寒冷地で使用している
環境によっては必要になるため、今後題材として取り上げる予定です。
固定・保持用ツール
ベンチバイス・卓上バイス

3Dプリント品を加工する際に便利です。
卓上バイス(約2,000~3,000円)があれば十分
両手が使えるため、作業の安全性と精度が向上します
一般的な工具類
ドライバー・六角レンチ類

- 精密ドライバー
- プラス/マイナスドライバー
- 六角レンチ
- スパナ

工作用のスパナは薄型が使いやすいです。
ネジ固定を行う場合に使用します。
3Dプリント用途であれば、
ツールセット2組程度あれば十分です。(ボルトナットなどを両方で締めるときに2つあれば両方で固定できます)
カッター

- 工作用カッター(大・小)
替刃が入手しやすいものを選べば問題ありません。

写真には写っていないですが、金属ばさみはSK11がおすすめです
薄い金属板なら綺麗に切断できますし、建設現場で何年も使い続けていますが刃こぼれしていません。
接着剤・パテ

- 造形物の接着
- 欠けや隙間の補修
用途によって種類が異なるため、必要に応じて購入しています。
価格:
500~1,000円程度
測定工具
ノギス

既存の部品と組み合わせる際に必須です。
高価なものでなくても、デジタルノギスがあれば十分です。
(3Dプリントの形状や温度などによって0.1~0.2mm前後の誤差が生じるため、設計やクリアランス調整があります)
価格:
金属製:約2,000円
デジタル:800~2,000円
定規・差金

- 長尺定規
- 差金(直角型の金属製定規)
大まかに測定 → CADで微調整、という使い方をしています。
レーザー距離計

3Dプリント用途ではオーバースペックですが、
- 家具の隙間
- テーブル下収納のサイズ測定
などで便利です。
使用製品:
Bosch製(5,000~15,000円)
水平器

壁固定や棚受け制作時に使用しています。
切削・加工工具
小型ルーター・グラインダー

PLA / ABSの加工であれば、
- 小型ルーター
- ヤスリ
で十分です。
価格:
小型ルーター:2,000~6,000円
のこぎり・ドリル

- 切断
- 穴あけ
3Dプリント用途であれば、
- 電動ドライバー(人気が高いのはマキタ)
- 電動丸ノコ(ベニヤ板や木材など大きいものを切断する場合)※ハイコーキも人気があります。
があれば十分対応できます。
参考 >> BLACK+DECKER 18V マルチツール
はんだごて・トーチバーナー

PLA / ABSを熱で加工する際に使用します。
- 穴あけ
- 表面処理
はんだごて:
トーチバーナー:
※火傷には注意が必要です。
卓上溶接機(補強用)
金属パイプなどと組み合わせる場合に使用。
- 100V対応
- 約5,000~10,000円
PLA / ABSだけでは強度不足な場合、
金属フレームと組み合わせると安心です。
塗装・仕上げ

塗装用品
- 絵筆
- スプレー缶
- エアブラシ
最近は、Gaahleriのエアブラシセットを使用しています。
塗料:
- 屋外:ラッカー塗料
- 屋内:水性アクリル塗料
グリス
- 可動部
- 金属ネジ部
摩耗防止用。人気の3DプリンターBanbu Labのギアグリース
剥離剤
型枠としてPLAや木材を使う場合に使用。
家庭で用意しやすいのは、石鹸水ですね。
その他(作業効率向上)
メモ帳

- アイデア
- サイズ測定結果
紙でもデジタルでも、すぐ書けることが重要です。

ちなみに、植えの画像に映っているのは「ミニキーボード」
Bluetoothで離れたところからでも文字入力やマウス操作ができます。
ペン類
- 油性ペン(黒・赤・青)
- 水性ペン
マーキングや撮影用に便利です。
鉛筆・シャープペン
手書きメモ用。
0.3 / 0.5 / 1.0mm を使うことが多いです。
工作用マット
机の保護用。現在は、
- オルファ A2サイズを使用しています。
まとめ

FDM方式の3Dプリンターは、
特別な設備がなくても始められる一方で、
ツールが揃うほど「できること」が増えていきます。
まずは最低限の環境を整え、
必要になったものを少しずつ追加していくのがおすすめです。

